2025.03.12

今日のすぎのこ

行事・イベント

「卒園式」をおこないました。

きょうは、令和6年度の入園式をおこないました。きょうのこのコーナーでは、そのもようをご紹介してまいりますが、その前に「お詫び」をひとつ……。

実は、きのうの「お別れ会」で、某クラスの皆さまに「この写真、ブログで使わせていただきます!!」と宣言したにもかかわらず、すっかり忘れてしまったんです。誠に申し訳ありませんでした。ホントにごめんなさい。忘れたことに気がついたのは、帰宅してお風呂に入っているときでした。湯船につかりながらブログの内容をふりかえり、「あの写真を載せて、こんなコメントを書いたよな。そんでもって、あのクラスのアレは……、アッッッ!!」。

あたたかな湯につかっているはずなのに、一瞬、背筋が凍る思いがいたしました。まあ、もうお風呂に入ってしまっているし、どうしようもないので、きょうの朝、出勤直後にいちばんできのうのブログを修正させていただきました。きのうブログをご覧いただいた方は、きょうあらためて見直しますと、どこかが違っていることに気づくはずです。さて、それはどこでしょう?

某クラスの皆さま、ホントにごめんなさい。

では、きょうの「卒園式」のもようをお伝えしてまいりましょう。まずは、朝の準備段階のようすから……。悩ましかったんです、お天気が。だって、朝の天気予報では「くもり」の予報だし、雨雲レーダーをみてもエコーは写っていないのに、霧雨が舞っているんです。これは、雨雲レーダーでは観測が難しいくらいの弱い雨で、いちばん厄介なパターン。「雨が降った」のに「雨量ゼロ」と発表されるのが、きょうのようなケースです。

きょうは、お子さまたちにとっては「晴れの日」。スタッフ一同、「雨は止むはずだ」との希望を強く抱きましたが、その思いは叶わず、本来なら園庭にセットする予定だった記念撮影の場所を、やむを得ず玄関前へと変更いたしました。そのため長蛇の列ができ、保護者の皆さまには、大変ご迷惑をおかけすることになってしまいました。誠に申し訳ありませんでした。今後の反省材料とさせていただきます。

さて、お部屋に集まったお子さまたち。こうしてみんなで集まることができるのも、きょうが最後とわかっているはずですが、特別そのような感慨にふけるようすはまったくなく、そこにはいつもの光景がひろがっていました。

いつもの話し声、いつもの表情、いつもの空気……。緊張感など、微塵もありません。

ところが……。

ひとたび会場へと歩みを進めますと、その表情が一変するんです。「はじめのことば」に続く園歌「すぎのこのなかまたち」斉唱の場面。「やるときは、しっかりやる……」、そのメリハリの効き具合こそ、まさに「すぎのこのなかまたち」そのものだと思いました。

式は、「園事報告」から「証書授与」へと移り、クラス順にひとりずつ園長先生から「卒園証書」が渡されます。この場面をみながら、ふとこの子たちの入園式のことが思い浮かびました。

それは、3年前の4月11日。まだ、コロナ禍の影響が色濃く残る中の入園式でした。そのときの入園式は、「密」を避けるために3回にわけておこなわれました。先生も保護者の皆さまも、まだマスクを外すことができなかった頃です。

ひとつひとつの行事をおこなうにあたっても、何かと制約が多く、それまでの行事に比べますと変化を余儀なくされた頃でもあります。

そんな大きな変化の中にあって、スタッフは「どのようにしたらお子さまたちや保護者の皆さまによろこんでもらえるだろうか、満足していただけるだろうか」ということを考え続けていました。もちろん、その姿勢はいまも続けていて、大切にしていることでもあります。

その答えを、大きな行事の都度「よろこびの声」に求めてきました。試行錯誤、暗中模索、五里霧中……。いろいろなことに困難さや戸惑いを感じる中、保護者の皆さまのあたたかな声は、スタッフにとって何よりの励み、勇気づけとなりました。

いつも100点満点には届かないけど、でも、それを目指さなくなったら、この仕事に何の意味があるのだろう……。保護者の皆さまの声が、悩むスタッフの背中を押してくれました。

もちろん、「よろこびの声」だけではなく、改善点を示す「助言の声」もいただきました。保護者の皆さまのそうした声は、とかくスタッフ目線になりがちな行事の運営について、いろいろな視点から考えることの大切さを教えてくれます。

「よろこびの声」も「助言の声」も、幼稚園と保護者の皆さまが一緒になってお子さまたちを見守っていこう、育てていこうという気持ちのあらわれに他なりません。

こうした保護者の皆さまと幼稚園とのコミュニケーションがあったからこそ、この子たちはコロナ禍という難しい時期を乗り越えられたのではないでしょうか。

園長先生のお話では、「将来、世の中を照らす人になってほしい」という言葉がありました。

この子たちの人生は、何度も言うようですが「コロナ禍」という大変な時にはじまりました。そして時代はいま、混沌とした状況にあります。必ずしも、この子たちの将来に向けて、明るい材料ばかりが揃っているとは言えません。

そしてまた、世の中は目まぐるしいスピードで変化しています。それは、「のんびり」とか「ゆったり」といったことが「贅沢」と思われるほどの変化です。でも、この子たちはその中を生きていかなければなりません。ひとりで生きていくには、あまりにも過酷だと思いませんか。だから、「仲間」が必要なのではないでしょうか。

振り返れば、その「仲間」をつくるための術を身につけることこそが、杉之子幼稚園での生活における最大のミッションだったように思います。

ですが、少子化の進行が著しいいま、日本人だけを対象にカウントすると出生数は70万人を切るともいわれ、もしかしたら本当の「仲間」をみつけることさえ困難になるかもしれません。だからこそ、その中を生きていくこの子たちは、ほんとうに日本の「宝」であり、そして家族の「宝」なのだと思います。

きょう、この子たちは杉之子幼稚園を旅立ちました。でも、「縁」がなくなったわけではありません。いつでも、この子たちの「我が家」であり続けたいと思っています。だって、この子たちは日本の「宝」であり、家族の「宝」であり、そして杉之子の「宝」なのですから。

みんな、杉之子に来てくれてありがとう。

先生たち全員が、あなたたちの「これから」を見守っています。

保護者の皆さま、3年間、杉之子を支えてくださって誠にありがとうございました。至らないところも数々あったことと思いますが、あたたかな助言がいつもスタッフの心を勇気づけてくれました。これほど、うれしいことはありません。感謝しても、しきれないくらいです。

いただいたご縁を大切に育みながら、10年後、20年後のお子さまたちの姿を楽しみにしています。

ご卒園、おめでとうございます。

どうぞ、お元気で。

さようなら。

たくさんの感謝を込めて……。

by jimjim

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