2024.12.18

今日のすぎのこ

自分だけの「絵本」をつくりました。

きのうで2学期が終わり、きょうから冬休みに入りました。でも、杉之子幼稚園は、冬休みでもにぎやかです。なぜなら、「冬休みのヨコハマキッズ(預かり保育)=冬休みキッズ」がはじまったからです。きょうは、その初日のようすをご紹介してまいりましょう。

1枚目の写真は、何を写したものだと思います?

正解は……。

「絵本」です。しかも、すべて先生がつくったもの。なかなかのハイ・クオリティなんです。きょうは、有志のお子さまたちがこの自分だけの「絵本」づくりにチャレンジしました。この絵本づくり、どのような工程で進めるかといいますと……、

まずは、画用紙を用意します。きょうは、白い画用紙を使いました。

この画用紙を半分に折って、さらにもう2回半分に折ります。これで、絵本のサイズになりました。

1回目に半分に折った画用紙の閉じている側を手前にして、真ん中にある折れ線の交点までハサミをいれます。すると、画用紙の真ん中に穴が開きます。

この穴を使ってうまく畳むと(すみません、説明が難しいので畳み方は省略します)、表紙と裏表紙を入れて8ページの真っ白な絵本のベースができあがります。

この絵本のベースに背表紙をつければ、1枚目の写真で見た絵本のかたちができあがります。背表紙の種類はたくさんあって、お好みで選ぶことができます。この背表紙を貼る工程は、ちょっと難易度高めで時間がかかりますので、先生がヘルプ。

さあ、あとはこの真っ白な絵本の中に、自分だけ世界を創り出していくわけです。とはいえ、イメージはそう簡単に湧いてくるものではありません。

先生たちがつくった絵本を参考にして、イメージを膨らませるお子さまたち。

なるほど、こういうやり方もありなのね……。持ち前の研究心が目を覚まします。

実際にお子さまたちの絵本づくりをみていますと、とてもていねいに絵を描いたり、言葉を添えたりしています。

8ページをすべて埋めるには、かなりの時間がかかりそうです。でも、それはそれでいいではないですか。

冬休みは、きょうはじまったばかり。一日、1ページずつ仕上げていけば、冬休み中にできあがるお子さまもいることでしょう。

「日記」がわりに絵本を仕上げていくのもいいかもしれません。

絵本といえば、皆さん、こんな絵本をご存じですか?その絵本のタイトルは、「えがないえほん」。外国の絵本を大友剛さんが翻訳したものです。その名のとおり、この絵本には「絵」がありません。

はじめて、この「えがないえほん」を本屋さんで読んでみたとき、「この絵本は、おもしろいのかなぁ……」と、正直いってあまりいい印象は持ちませんでした。

ところが……。

世の中の「縁」というのは面白いもので、杉之子の園歌「すぎのこのなかまたち」を中川ひろたかさんに依頼したとき、中川さんと大友さんが仲良しで、杉之子のホールでレコーディングをした際に伴奏のピアノを大友さんが弾いてくださったんです。そのような「縁」で、杉之子幼稚園と大友さんとはつながりができまして、後日、大友さんによる「うた&マジック&絵本の読み聞かせ」を杉之子幼稚園で企画しました。そのときに読んでくださったのが、この「えがないえほん」でした。

「えっ、これを読むの?」と、jimjimは以前の本屋さんでの経験もあって、ちょっと驚いたのですが、翻訳した大友さんご本人が読みはじめますと……。

もう、会場のお子さまたちは「抱腹絶倒」。先生たちにも大ウケ。もちろん、jimjimも……。

このときに、はじめて感じたことがあります。絵本に命を吹き込むのは、「読み手の想い」なのではないでしょうか。本屋さんで読んだときのjimjimは、この本の本当の意味を理解していなかったのだと思います。

絵本というのは、奥が深いです。どの絵本にも、その絵本にしか描かれていない世界があります。きょう、お子さまたちがつくりはじめた絵本にも、お子さまたちの想いが詰まっていることでしょう。

絵本のできあがりを楽しみにしつつ、その奥深い世界にも想いを馳せてみたいと思いました。

では、また明日お会いしましょう。

by jimjim

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